「T3 Photo Festival Tokyo」での「Print House Session」に10月8日9日に出展します!

印刷所とデザイナーのコラボレーション

サンエムカラーとデザイナーが一緒に制作した写真集がフォトフェスで販売されます。

2023年10月に東京駅周辺で開催される、屋外型国際フォトフェスティバル「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」。その中で、写真集に特化したブックフェア「Print House Session」が10月8日、9日に行われます。

このブックフェアでは、4つの印刷会社と4人のデザイナーがタッグを組み、写真家・奥山由之さんの冊子をそれぞれ作るプロジェクト「Print House Session」が開催。

奥山由之さんから写真作品「windows」を提供していただき、それを4つのチームが独自の解釈で編集制作し、Photobook JPの開催期間の2日間、作品を限定販売するというプロジェクトです。

制作過程をブログで公開

印刷会社4社をメインに、写真集を同時に制作するという珍しいプロジェクト。サンエムカラーならではの写真集をイベントの開催日までに作ることになりました。

サンエムカラーが主催者に紹介されてチームを組むことになったのは、現代美術関連で活躍中のデザイナー岡﨑真理子さん
Print House Sessionのnoteに、制作過程の記事が公開されていますので、ご覧ください。

印刷会社紹介 サンエムカラー

サンエムカラー×岡﨑真理子

サンエムカラー × 岡﨑真理子 その2

 

完成した写真集「OPTICAL TACTILITY / WINDOWS


こちらが完成した冊子です。透明な質感のガラスや細かい網戸の質感をプリント。


「OPTICAL TACTILITY / WINDOWS

判型:A4
頁数:32p
綴じ方:中ミシン綴じ
用紙:表紙 G-PET L判 200μ
   本文 SA金藤+ 菊 93.5kg (四六135kg)
印刷方式
本文:デジタルプレス Jet Press 750S
表紙:カサネグラフィカ(UVプリント)
価格:2200円(税込)

奥山由之さんによる窓ガラスを大量に撮影した写真群「windows」を、窓ガラスの質感や、窓ガラス越しに抽象化する室内の見え方を再解釈して制作しました。表紙と本文の異なる冊子が3種類あり、合計限定500部です。
表紙は、作品内の型ガラス、すりガラス、網戸の質感を取り出し、UVプリンタで再現しています。ガラスを再現した質感のある透明な表紙を捲ることで、光沢や像のボケ、モアレなどの変化をお楽しみいただけます。
本文は、ガラスの質感にフォーカスしたレタッチを大胆に施しています。
製本は、銀糸を用いた中綴じミシンで、表紙の硬いペット素材ごと縫って製本しました。



 

デザイナー岡崎真理子さんのコメント

「奥山さんによる「windows」の大量の写真データをいただいて、その中から今回のアートブック用のセレクトをしていく段階で、セレクトから印刷まで何か一貫した方針を持って特定の視点にフォーカスしたものが作れないかと考えました。
windows」の写真群は、「不透明の窓」という一つの切り口で切り取られていながら、まさに東京の街のような雑多な集合体で、それが魅力の作品でもあると思います。既に発行されている写真集でその魅力は十分に表現されていると思ったので、今回はかなり大胆に偏りのあるセレクトと印刷をして、全く違う側面からこの写真群の魅力を掬い出せないかと考えました。
タイトルの「Optical Tactility」とは光学的触覚というような意味で、目で見ているのに触っているような感覚を得られるようなものを目指しました。ガラスの向こう側の情報量が少なく抽象的に見えるもの、手前が明るくて奥が暗い光環境のもの、ガラスや網戸などが触覚的に特徴のあるものなど、見る人がテクスチャにフォーカスしやすい写真のみを意図的に選び、サンエムカラーさんとの対話の中で、それらの写真を表現するのに最適な印刷方法が決まっていきました。
触覚性を強調するように印刷技術を駆使した表紙は、ガラスや網戸のレイヤーが写真から抜き取られ、文字通り触れる物質として表現されています。一方本文は、サンエムカラーさん独自のチューニングを施されたジェットプレス機を使い、ガラスの凹凸や、反射/透過する光などを強調した、「目で触る」ようなイメージ群になっています。
サンエムカラーさんとお仕事したのはこれが初めてだったのですが、写真の中から特定のテクスチャのみを抜き出す技術や、細やかなレタッチなど、印刷技術のみならずそこに至るまでの画像処理の技術の高さにも感激しました。
とても楽しいセッションでした! 色々な方に手にとっていただきたいです」

サンエムカラー・プリンティングディレクター大畑のコメント

「ガラスや網戸の質感にフォーカスし、赤々舎さまから発刊された写真集『windows』とはまた違った視点の一冊になったと思います。岡崎さんのアイデアとサンエムカラーの技術がピタッとハマった感じになりました。ぜひ手にとって表紙を触ったり、開いたり閉じたりしてみてください」

サンエムカラー・プリンティングコーディネーター寺本のコメント

「奥山さんの写真を岡﨑さんが大胆に解釈し、印刷も弊社で絶賛売り出し中のレアな機械を使って作りあげたzine!! かなり素敵にできあがってきています! ずっとワクワクしながら作りました」



こちらメイキング動画になります。現場の臨場感をお楽しみください。

印刷会社4社と4人のデザイナー

サンエムカラーの他に参加する印刷会社とデザイナーは下記になります。こだわりのある印刷会社と活躍中のデザイナーが制作中した冊子が会場で購入できます。

東京印書館 田中義久

LIVE ART BOOKS  /  上西祐理

山田写真製版所 Aaron Nieh


Print House Sessionの運営は、写真専門の書店flotsam booksと、写真専門の出版レーベルroshin booksが務めま
す。2019年にも開催され、前回のブログはこちらです。

会場への来場が難しい方は、セット販売になりますが、オンラインで購入できます。

今回販売される冊子は、各社ともに一押しの印刷技術を用いて制作しているので、どれも一見の価値ありです。なお、当日の会場ではブックフェアや展示も行われますので、さまざまな写真表現に触れることができます。

写真に興味ある方は会場で手にとっていただけましたら幸いです。


「T3 Photo Festival Tokyo」

日時:2023年10月8日(日) - 9日(月)11:00-17:00
会場:東京スクエアガーデン 1F 貫通路 
〒104-0031 東京都中央区京橋3-1-1
http://tokyo-sg.com/access/
ウェブサイト:https://t3photo.tokyo/

今回、Print House Sessionに参加する印刷会社LiveArtが、ギャラリー「LAG(LIVE ART GALLERY)」を2023年9月より神宮前にオープンしました。Print House Sessionとのコラボレーション展「「Print House Session x Yoshiyuki Okuyama x LAG」」を10月13日(金)から開催です。T3に参加できなかった方は、こちらにぜひ。

「Print House Session x Yoshiyuki Okuyama x LAG」

2023年10月13日(金)-11月11日(土)
会場:LAG(LIVE ART GALLERY)/ 〒151-0001 東京都渋谷区神宮前2-4-11 Daiwaビル1F

https://www.live-art-books.jp/lag/exhibition/print-house-session/

Art Direction of Exhibition:上西祐理
ArtBook Collaboration Project:
サンエムカラー x 岡崎真理子
東京印書館 x 田中義久
山田写真製版所 x Aaron Nieh
LIVE ART BOOKS x 上西 祐理

協力:roshin books, flotsam books, サンエムカラー、東京印書館、山田写真製版所

【LAGイベント開催のお知らせ】

奥山由之 x 上西祐理 トークイベント
会場:LAG(LIVE ART GALLERY)
日時:2023年10月21日(土)13:00-予定

定員:限定50名
お申込み方法等の詳細は、追ってWEB/SNSにてお知らせ致します。

https://www.instagram.com/lag_liveartgallery/