KYOTO INTERCHANGEとサンエムカラーによる「金氏徹平 森千裕」展カタログ限定発売

表紙にイメージが変化するレンチキュラー印刷を使った、作品としてのカタログ

この度、KYOTO INTERCHANGEと株式会社サンエムカラーは、アーティスト金氏徹平と森千裕による展覧会の記録として、限定90 冊のカタログを制作し、販売を開始します。

https://www.sunm.co.jp/shopping/
※本書はこちらから購入いただけます。

金氏・森はこれまでも、株式会社サンエムカラーの技術を使いレンチキュラー印刷による作品を多数発表してきました。これまでの協働を活かして制作された作品としてのカタログで、2023年8月から10月まで開催した展覧会の記録であり、表紙はアート作品として楽しめる1冊として仕上げました。

 

レンチキュラー印刷について

シート状のレンチキュラーレンズを用いて、見る角度によって絵柄が変化したり、立体感が得られたりする印刷物のこと。一般的なレンチキュラーは、既製のレンズシートを使い、1方向にしか変化させることができません。サンエムカラーでは、レンズを透明インクで生成する事で、変化の方向や有無を自由に混在させる事ができます。この技術は、これまでアクリルのみの技法でしたが、新たに紙面にもレンチキュラーを生成する事に成功し、今回のカタログの表紙で初の技術採用となりました。
表紙には新しい作品として森千裕の「フルーツ・キャッチ」シリーズをレンチキュラー化しています。グローブとフルーツのイメージは横方向にポジネガに変化し、背景色は縦方向に変化します。

カタログ情報

サイズ:25×25cm 厚さ1cm
部数:90冊(表紙6種×15冊)
価格:55,000円(税込・送料込み)※販売はそれぞれのウェブショップで行います。
https://www.kyotointerchange.com/shop https://www.sunm.co.jp/shopping/
デザイン:松見拓也
写真:加納俊輔
発行:KYOTO INTERCHANGE
印刷:株式会社サンエムカラー

掲載展覧会情報

金氏徹平 森千裕
会期:2023年8月19日(土)-10月30日(月)
会場:半兵衛麸五条ビル2F ホールKeiryu
主催:KYOTO INTERCHANGE
協力:株式会社 半兵衛麸
キービジュアルデザイン:見増勇介(ym design株式会社)

金氏徹平|Teppei Kaneuji
1978年京都府生まれ。2003年京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科彫刻専攻修了。現代社会で再生産され続ける物、情報、イメージを、リズミカルに反復と増幅を繰り返し展開させ、個々の物体が持つ本来の意味が無視されて繋げられることで、思いもしなかったダイナミックな表現がもたらされている。彫刻を基点として、舞台美術や演劇まで表現方法は多岐にわたり、コラージュの概念や手法の延⻑として、他者とのコラボレーションも積極的に行ってきた。主な個展に「四角い液体、メタリックなメモリー」(京都芸術センター、2014)、「S.F.(Something Falling/Floating)」(市原湖畔美術館、2022)など。国内外でのグループ展も多数。
https://teppeikaneuji.site/

◾森千裕|Chihiro Mori
1978年大阪府生まれ。2005年京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科絵画専攻修了。独自の都市観察を通して目にとまった風景やロゴマークなどに加え、子供の頃に描いた絵などを積層し、見間違い、聞き違いも積極的に取り込み、時間や記憶、もしくは価値や文脈を捉え直すように再構築する。主な個展に「omoide in my head」(豊田市美術館、2017)など。国内外でのグループ展も多数。19年には、「東京2020公式アートポスター」の制作アーティストのひとりに選ばれた。
http://chihiromori.com/

森と金氏によるCMTKのコラボレーションは、森が⻑年にわたって日常的に撮影を続ける路上、風景、テレビ画面などを対象とした写真を、金氏が編集、コラージュし、物質と接続することから始まり、レンチキュラーなどの特殊な印刷、大理石やコンクリートなどへの印刷、アニメーションなどの映像、さまざまな素材を用いた彫刻作品としてアウトプットされてきた。これまでにArt Collaboration Kyoto 2021、やんばるアートフェスティバル 2021-2022、Kyoto Experiment 2022、Atami Art Grant 2022に参加。また2022から2024にかけてParcel(東京)、Jane Lombard Gallery(ニューヨーク)、Project Fulfill Art Space(台北)で二人の作品とCMTKの作品による展覧会を行なっている。

【KYOTOINTERCHANGEについて】
KYOTOINTERCHANGEはアーティストの美学的・社会的役割を最大限発揮するために設立されたアート・インスティテューションです。私たちは、アーティストの創造性を作品の制作と発表に限定せず、社会全般へと拡張し、ひいては社会を変革する原動力へと変えていくことを目指します。各プロジェクトの実現に際しては、アーティストおよび関与者に対するオープンで公平な態度、繊細な配慮と深い敬意を常に念頭におきます。また私たちは、利益の最大化を求める売買ではなく、倫理の共有を伴う交換(interchange)を原理としたエコノミーを提案します。アーティストの実践を強調することで、旧弊に囚われた多くのことが更新され、希望に満ちた未来のヴィジョンが可能となることを私たちは信じています。
※KYOTO INTERCHANGEでの本書の売り上げは、すべて次回以降のプロジェクトのアーティストのために使われます。
https://www.kyotointerchange.com/

【株式会社サンエムカラーについて】
写真集、書籍、図録、ポスターなどの印刷。文化財・美術作品のデジタル化と複製など、様々な特殊印刷に特化した印刷会社。当印刷を通して文化・芸術に貢献することを使命として、常に技術力を研鑽し、文化財のレプリカ、写真集、展覧会図録などの高品位な印刷を手がけてきました。高濃度印刷や高精細印刷等の高い技術力と、写真家やデザイナー等クリエーター系顧客の高い信頼をベースに、最近では、文化事業である数々の展示会・展覧会への出展のほか、各種多数の表彰実績をあげています。職人の技と心で、感動の印刷物を社会に届けていくことが私たちサンエムカラーの企業理念です。
https://www.sunm.co.jp/

KYOTOINTERCHANGEでの展覧会の様子